ENGINEER 2022年11月15日ベトナムでのオフショア開発が人気上昇中！その理由や背景とは？
1980年代から増えてきた、海外でシステム開発を行う「オフショア開発」ですが、近年はベトナムでのオフショア開発が人気です。
この記事では、ベトナムでのオフショア開発が人気の理由とその背景をご紹介します。
目 次CONTENTS
オフショア開発とは
オフショア開発とは、システムやサービス、アプリ開発などを海外の会社やリソースを使って委託開発することを言います。 日本のITエンジニア不足や開発単価の高騰を背景に、中国やインド、ベトナム、フィリピンなどでのオフショア開発が盛んに行われています。 オフショア開発についてさらに詳しく知りたい場合は、「 オフショア開発とは？日本で人気の理由や現状と今後について解説 」をご参照ください。 では、なぜ今、ベトナムでのオフショア開発の人気が上昇しているのでしょうか？
ベトナムでのオフショア開発が人気の理由と背景
オフショア開発にはさまざまなメリットとデメリットがありますが、いくつかの国ではオフショア開発を行うメリットが薄くなってきています。しかし、ベトナムでオフショア開発を行うことにはさまざまなメリットがあります。 ここでは、ベトナムでのオフショア開発が人気の理由とその背景をご紹介します。 オフショア開発のメリットとデメリットについてさらに詳しく知りたい場合は「 オフショア開発の問題点とは？メリットとデメリットを理解して失敗を防ぐ 」を参考にしてください。
ベトナムのITエンジニアの人件費が低い
1980年代からオフショア開発が増え始めましたが、当時は中国でのオフショア開発が中心でした。そして、その後、インドやベトナム、フィリピンなど、さまざまな国でオフショア開発が行われるようになりました。 オフショア開発が始まった当初、海外でシステム開発をする一番の理由はコスト削減でした。しかし、中国やインドのITエンジニアの人件費高騰を背景に、これらの国でオフショア開発を行うメリットが薄くなってきました。 一方で、ベトナムのITエンジニアの平均年収は日本のITエンジニアの3分の1とも言われ、システム開発費用のほとんどを占めるITエンジニアの人件費を大幅に抑えることが可能なのが特徴です。 そのため、近年はベトナムでのオフショア開発の人気が高まっています。 最近では、月額固定費用で開発するモデルである「ラボ型開発」をベトナムで行うことも多くなってきています。
ベトナムには優秀なITエンジニアが豊富
近年、日本ではITエンジニア不足が深刻な問題となっています。一方で、ベトナムには優秀なITエンジニアが豊富にいます。 そのため、システム開発の費用削減のためだけではなく、ベトナムのたくさんの優秀なITエンジニアのリソースを活用するために、ベトナムでのオフショア開発の人気が高まっています。ほとんどの場合、現地人エンジニアとのやりとりは英語で行われるか通訳がいるため、日本企業側にベトナム語ができる人材がいる必要はありません。
ベトナムは日本との時差が少ない
海外でオフショア開発を行う際に障壁となることのひとつに時差があります。 日本の企業が稼働している時間に、海外オフショア開発先企業が稼働していない場合は迅速な対応が難しくなります。 しかし、日本とベトナムには2時間しか時差がないため、時差の障壁が低くなっています。 また、最近では日本企業の稼働時間に合わせて開発を行うベトナムの企業も出てきているため、ホーチミンやハノイなどのベトナムの都市で開発をしていても、日本国内で開発する場合とほとんど変わらないという状況ができつつあります。
ベトナムのマーケットが魅力的
日本は高齢化社会が加速し、人口の減少が続いています。これは、日本のマーケットが縮小し続けていることを意味します。 一方で、ベトナム人の平均年齢は約30歳で、全人口のうち約60%が30歳以下です。ベトナムのマーケットは若い人材が豊富で、ベトナム人の勤勉な国民性もあり、安定した経済成長を続けています。また、ベトナムにはFPTというITサービスの大企業もあります。 もちろん、インフラ整備が整っていないなどの問題もあり、失敗する可能性もありますが、ベトナムでのオフショア開発を足がかりにベトナムのマーケットに進出したい日本企業の思惑も、ベトナムでのオフショア開発が人気の理由のひとつです。
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